内視鏡検査②
- 2021/10/22
- 症例について
もう1件は食欲不振のTプードルでした。血液検査や画像検査をしても明らかな異常がなく、バリウム検査に進んだところ、X線上で胃から十二指腸にかけてのバリウム排泄が遅延され、胃腸の流れが悪いことが判断されました。
内視鏡検査を実施すると、写真のように胃内には胆汁が逆流しており、十二指腸がうまく蠕動していないことがわかります。十二指腸に進むと、十二指腸粘膜は肉眼上、浮腫を認めたため、同部位の内視鏡生検を実施しました。
病理診断はリンパ球形質細胞性腸炎、リンパ管拡張症との診断でした。このように病理組織検査を実施していただきますと病名がわかり、治療方針が明確になります。このワンちゃんはまずは食事療法からおこない、症状が改善するか見ていきたいと思います。