会陰尿道瘻術②
- 2022/01/21
- 症例について
年末あたりから猫ちゃんのおしっこ詰まり(尿閉塞)が非常に多いです。かれこれ年末から今日までの1ヶ月間で10件以上は入院治療をしているかと思います。寒くなり飲水量が減ったため尿が濃縮し、結石が析出しやすくなるため、冬場は発生率が高くなります。
今回の症例は繰り返し尿道閉塞を起こしている猫ちゃんの会陰尿道瘻術を行なったものです。多頭飼育や食事変更が難しい場合、食事管理による結石治療が難しいため、再発しやすくなってしまいます。今回の猫ちゃんは今後も繰り返し尿道閉塞を起こし腎後性腎不全などの致命的な状況を避ける為に手術にて尿路変更を行いました。手術は模式図のように尿道を尿道球腺部分まで切り上げ、新しく開口部を形成しています。
手術を行うことで尿道開口部までの尿道は太いので、多少の結石が流れても尿道へ詰まることはありません。